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生まれたばかりの赤ちゃんの診察

赤ちゃんは生まれてすぐに体を綺麗にしてもらったあと、お母さんとお父さんと対面します。対面後に身長や体重、頭囲などを計ったあと医師の診察を受ける流れになります。
医師の診察では心音や呼吸音に異常はないか、お腹の上から手で触れて内臓に異常がないかを調べるだけではなく、正常な反応がみられるか、赤ちゃんの姿勢に異常はないかなど、全身をチャックしていきます。
新生児聴覚検査
多くの医療機関で”新生児聴覚検査”が実施されており、出産して約3日以内に赤ちゃんが眠っている間に行う検査です。
生まれつきの難聴や新生児に発症する聴覚障害は約1000人に1~2人といわれていますが、早期の発見や適切な療育指導を始めることで言語発達などの影響を、最小限に抑えることができる可能性があるとされています。
自身が出産した医療機関で新生児聴覚検査を行っていない場合は、退院後にできるだけ早く別の医療い期間で検査を受けましょう。
新生児聴覚検査を実施している医療機関を探すには?
赤ちゃんと退院後、できるだけ早く新生児聴覚検査を受けたいけどどこの医療機関で実施しているのかわからないときは、出産した施設か自身が住んでいる地域の保健所、または保健センターに問い合わせることで検査が可能な施設を紹介してもらうことができます。
先天性代謝異常などの検査は生後5~6日後から
先天性異常の検査は赤ちゃんのかかとから少し採血をして調べます。採血から先天性代謝異常とホルモン(内分泌)の病気に関することを検査します。
これまではフェニルケトン尿症などの4種類の先天性代謝異常とクレチン症(先天性甲状腺機能低下症)、先天性副腎過形成異常の6種類しか検査することができませんでした。
平成24年4月から、新たにタンデムマス法による検査を導入することにより、平成29年7月から20種類の先天性代謝異常などを調べることができるようになり、早期の発見と治療を開始することができるので発症の軽減や予防が期待できるようになりました。
出産した医療施設ではこの検査を受けることができないこと場合もあるので、地域の保健所または保健センターに相談しましょう。
視覚が発達しているか調べる
赤ちゃんは生まれてから1歳6か月頃まで両目で物や人を見続けることで視覚が発達していき、視覚の発達が盛んな時期といわれています。
日々赤ちゃんの成長を見守る中で“瞳の位置が気になる”、“瞳が揺れている”、“瞳が白く、光って見える”など、気になるようでしたら積極的に眼科を受診しましょう。
生後6か月から斜視や屈折異常などを調べる機器を使用して調べることができます。
ビタミンKシロップの重要性

母乳は栄養豊富ではありますが、肝臓で血液凝固因子が作られるときに必要な“ビタミンK”が不足してしまうことがあります。
ビタミンKが少ないと、脳を含めた体のいろいろところから出血がしやすくなってしまいます。
出血しやすくなってしまう状態を防ぐために、出生後、生後1週間または産科を退院するとき、1か月検診のときを含めて計3回、ビタミンKシロップを赤ちゃんに飲ませるようになっています。